建物のそばで、くるくると静かに回り続けている銀色のオブジェ。
「あれ、何だろう?」と思いつつ、素通りしてしまっていた方も多いと思います。
風のプリズムってどこにあるの?

場所は福岡市中央区西中洲・水上公園の中。
SHIP’S GARDEN(シップスガーデン)の建物のそばに設置されています。
川沿いを歩いていると自然と目に入ってきます。
風のプリズムの基本情報

| 作品名 | 風のプリズム |
| 彫刻家 | 新宮 晋(しんぐう すすむ) |
| 設置日 | 1983年4月20日 |
| 場所 | 福岡市中央区西中洲 水上公園 Googleマップで見る |
| テーマ | 大陸からの風を受けて回転し、光を拡散する |
1983年から設置されている、40年以上の歴史があるモニュメント。
「彫刻のあるまちづくり」の第1号作品だった
福岡市では1983年から2000年にかけて、「彫刻のあるまちづくり事業」として市内各地に25基の彫刻を設置してきました。
「風のプリズム」は、その第1号作品です。
今では天神エリアや博多のまちなかにパブリックアートがたくさんありますよね。草間彌生さんやキース・ヘリングさんの作品も福岡で見ることができます。
その流れのいちばん最初の一歩が、水上公園のこのモニュメントだったんです。
作者の新宮晋さんってどんな人?
新宮 晋(しんぐう すすむ)さんは、1937年大阪生まれの彫刻家。「風の彫刻家」とも呼ばれています。
東京藝術大学を卒業後、イタリア政府の奨学生としてローマへ留学。帰国後に風や水で動く彫刻の制作を始め、1970年の大阪万博にも出品しています。1971年にはハーバード大学から客員芸術家として招かれるなど、国際的に活動されている方です。作品は世界中にあります。
新宮さんの作品の特徴は、風・水・光などの自然エネルギーで動くこと。
「風のプリズム」も、博多湾から吹いてくる風を受けてゆっくりと回転し、光を反射します。
眺めていると、光をきらきらと反射させながら回るその動きは、水の上を、空を、世界へ漕ぎ出す船みたいに見えてきました。
じつは長い間、ほとんど知られていなかった
この作品の存在は、長年知られていなかった。
2016年に水上公園がリニューアルされる前は、まちづくりの専門家からも「風のプリズムというモニュメントや緑地があるぐらいで、正直あまり有効活用されているとは言えなかった」と言われていたほど。
ところが2016年7月に水上公園がリニューアルして、SHIP’S GARDENがオープン。billsなどの人気店が入ったことで多くの人が訪れるようになり、1983年からずっとそこで回り続けていた「風のプリズム」が、ようやく注目されるようになりました。
40年間、そこで回り続けていたというのが、なんかいいなと思います。今見てもそんなに経年劣化してるようにも見えないし、すごく近代的なアートに見えます。
風のプリズムの見どころ
1983年からずっとそこで回り続けているモニュメント。
実際にそばで見てみると、ゆっくりとした動きの中に、光の反射がきれいです。風のない日は止まったオブジェのよう。
SHIP’S GARDENでランチやカフェを楽しんだあとや、通りかかった時にはぜひ立ち止まって眺めてみてください。
参考
- 福岡市観光情報サイト よかなび
- 福岡市公式サイト「彫刻のあるまちづくり」
- ソトノバ(2016年8月)、東洋経済オンライン(2016年)
